INDEX(非常口)

four years after

かの一件から、4年後。レマン自治州、ギルド研修所。
 朝焼けの映える切り立った峡谷を見つめ、一人の少女が真剣な面持ちで、決意を新たにしていた。
 (・・・あの時、お姉ちゃんもここで。)
 オーブメントを手に、瞳を閉じる。あの旅を。そして、あれからの事を。
 準遊撃士になることを決めた時、おじいちゃんも両親も、少し心配げに、けれど、力強く送り出してくれた。
 (・・・でもね、おじいちゃん。ホントは)
 研究者になることもいやな訳じゃない。寧ろ、続けていたい。でも・・・。
 遊撃士になりたいことも嘘じゃない。お姉ちゃんやお兄ちゃんに近づきたい気持ちもある。でもね・・・。
 目を開く。ゆっくりと深呼吸。冷たい朝の空気が肺に染み込んでゆく。
 「もう少し、あと少し・・・。」
 「・・・もうちょっとだけ、妹でいてあげる。アガットさん。でも・・・」
 「ぜっっっったい、振り向かせて見せるんだからーーー!!!」

 「・・・ったく、朝っぱらから、なにやってやがる。」
 「ふぇぇ! な、どうして!」
 「あほか。お前らの研修の準備をしてるんだろが。」
 「・・・あ・・・」
 「とにかく、気合入ってねーようならお前でも容赦しねーからな。」
 「うー、でもでも、これが終わったら、せーしきに遊撃士ですからね。」
 「あー、無事終えられたら、な。ま、お前の技術はあてにしてるぜ。」
 「え、あ、はい!」

 うん、もうちょっと、もうちょっとだけ。
お姉ちゃんたちみたいに、守りあえるように。互いに信じあえるように。がんばるから。

 「今日もよろしくおねがいします!」

 笑顔で去り行くティータの背に、
 「・・・ったく、別にミーシャの代わりに見てるわけじゃ、ねーのによ。」



JJJさんより、同盟参加のときに頂いてしまいましたと言いますか、一緒に書かれていたので強奪してまいりました。
ティータがかわいくて、最後のアガットさんの台詞にどっきりです。4年後だと、ティータもしっかり乙女なんですよね。
JJJさんどうもありがとうございました。
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